文章を書く作業の出発点は、メッセージの明確化である。
たとえば「治験を効率的に進めるには、治験の啓蒙が必要だ」では、メッセージになっていない。
主張でもないし、発見でもないからだ。
これに対して「治験の啓蒙にはツイッターを利用するのがよい。」という命題なら、メッセージになっている。
これは明確な主張だからである。
このような命題を、論文なら「仮説」ということになるだろう。
社内・外で新しいプロジェクトを進めるなら、9割以上、適切なメッセージを見いだせたかどうかで決まる。
うまいメッセージを見いだせれば、ほとんど成功だ。
「メッセージこそ重要」という観点からすると、「1文1意主義をとるか長い文章でもよいか」とか、「主語と述語がね
じれていないか」、「起承転結式でいくか、三部構成にするか」など等は、文章の成功にとって、せいぜい2割以下
のウェイトしかない。
ある命題を「メッセージ」と言えるかどうかは、どのように判断できるか?
第一の条件は「ひとことで言えること」だ。
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